후리가나로 읽는 일본 고전
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じろうものがたり
次郎物語
下村 湖人
下村 湖人의 次郎物語(じろうものがたり)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 178,724자 · 355화면
」
俊亮は微笑しながら、
「なるほど。で、見どころと申しますと?」
「非常に気が強いところです。こうと思いこむと、なかなかあとへはひかないたちですね。」
「たしかに親の目から見てもそういう点はあります。同時に、相当思慮も深いように思いますが、そうではありますまいか。」
「いや、その点はどうも。……もっとも、かなり策士らしい面もありますから、それを思慮深いといえば格別ですが。」
「策士?」と、俊亮はちょっと意外だといった顔をしたが、すぐうなずいて、
「いや、なるほどそういう点もたしかにありましょう。しかし、このごろでは、あまり筋のとおらない策は用いないように思いますが、いかがでしょう。朝倉先生の問題でも、初めから終りまで、一途に筋を通そうとして細かく頭を使っていたようですし、おとといお宅にお伺いしました時も、自分の信じていることの筋を通すために、つい失礼なことも申上げましたように私には思われますが。」
曾根少佐は、それまで多寡をくくったような調子で、応対していたが、やっと俊亮の鋒先を感じたらしく、急にいずまいを直して、口ひげをひねりあげた。校長のピラミッド型の鼻と西山教頭の三角形の眼とに、それがある波動をつたえたことはいうまでもない。