후리가나로 읽는 일본 고전
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じろうものがたり
次郎物語
下村 湖人
下村 湖人의 次郎物語(じろうものがたり)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 178,724자 · 355화면
しかし、多数は、馬田のあまりにもふざけきった調子に憤慨したらしく、むっつりしている。
ストライキ問題は、しかし、そのあと、自然みんなの論議の中心になってしまった。意見はだいたい三つにわかれた。ストライキ即時断行論がその一つで、これは馬田を中心とする不良らしい五六名が、理論も何もなく、まるでおどかすような調子で主張した。第二はストライキ絶対反対論で、主として論陣を張ったのは梅本だった。第三は、いわは中間派で、情理をつくして留任を懇請し、それがしりぞけられた場合にはストライキもやむを得ない、という意見であった。この意見の主張者は、とくにきまった顔ぶれではなかった。また議論としてさほどききごたえのある発言もなかった。しかしそれは多数の口で主張され、多数によって支持されていたようであった。
そうした意見が交換されている間、次郎も新賀もふしぎに沈默を守っていた。ことに次郎は、自分の存在をなるだけ目立たせないように、注意してでもいるかのように、馬田とはちょうど反対の廊下よりの机によりかかって、しじゅう首をたれていた。梅本と馬田一派とがはげしくやりあっている最中でさえ、彼はちょっとその方をのぞいて見ただけで、すこしも興奮したようなふうはなかった。