일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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じろうものがたり

次郎物語

下村 湖人

下村 湖人의 次郎物語(じろうものがたり)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 200,443자 · 398화면

아오조라 문고

かれは、あたたかい夜具をはねのけ、勢いよく起きあがって、電燈のスウィッチをひねった。その瞬間、枕時計がジンジンと鳴りだした。きっかり起床時刻の五時半である。

いそいで、寝巻をジャンパーに着かえ、夜具を押し入れにしまいこむと、ぞんぶんに窓をあけた。風はなかったが、そとの空気が、針先をそろえたように、顔いっぱいにつきささった。

かれは、そのつめたい空気の針をなぎ払うように、ばたばたと部屋中にはたきをかけはじめた。

開塾中は、次郎は、朝倉先生夫妻だけを空林庵に残して、本館の事務室につづく畳敷きの小さな部屋に、ひとりで寝起きすることにしているのである。

次郎がはたきをかけおわり、箒をにぎるころになっても、ほかの部屋は、まだどこもひっそりと静まりかえっていて、板木の音だけが、いつまでも鳴りつづけていた。

かれは、むろん、そのことに気がついていた。しかし、べつに気をくさらしてはいなかった。毎回開塾の当初はそうだったし、時刻どおりに板木が鳴ることさえ珍しかったので、今朝の板木当番の正確さだけでも上できだぐらいに思っていたのである。

かれは、掃除をしながら、根気よく鳴りつづけている板木の音に、ふと好奇心をそそられた。