일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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じろうものがたり

次郎物語

下村 湖人

下村 湖人의 次郎物語(じろうものがたり)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 200,443자 · 398화면

아오조라 문고

見おくりには、朝倉夫人と小川先生とが立って行き、あとは読書会のいつもの顔ぶれだけになった。

読書会では、テキストのページを追って輪読する場合もあったが、「二宮翁夜話」の取り扱いはそうではなかった。あらかじめ、めいめいのひまな時間にその幾節かを読んでおき、その中から、心にふれたとか、疑義があるとかいうような節をだれからでも発表して、それについて相互に意見を述べあうといったやり方であった。このやり方は、実は次郎の提案によるもので、それが「二宮翁夜話」の場合、特に適切であったせいか、毎回非常な成功をおさめ、塾生たちのそれを読む態度もそのために次第に真剣味をまして来ていたのであった。

ところが、今日はかなり様子がちがっていた。いつもだと、朝倉先生が、「では、だれからでも……」と口をきると、先を争うようにして幾人かの塾生が手をあげるのだったが、今日は、それどころか、かんじんの「夜話」をひらきもしないで、ひそひそと私語をつづけているものが多かった。それに、第一、次郎自身の様子がおかしかった。かれは私語こそしなかったが、その眼は廊下の硝子戸をとおして、食い入るように玄関のほうを見つめていた。