후리가나로 읽는 일본 고전
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じろうものがたり
次郎物語
下村 湖人
下村 湖人의 次郎物語(じろうものがたり)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 200,443자 · 398화면
戦時警備令が下り、香椎中将の下に第一師団と近衛師団とがその任に当たることになったのは当然だとしても、叛乱軍の諸部隊が、そのまま警備部隊に編入され、それぞれの占拠地において警備に任ずることになり、戒厳令が布かれてもやはり同様であった。しかも叛軍の一将校はその占拠地において民衆に、「尊皇義軍」の精神を説くアジ演説をさえやった。また永田町首相官邸の付近には、青年団体や日蓮宗の信者などが押しかけて、ラッパを吹き、太鼓を鳴らし、叛軍のために万歳を唱えたが、どこからも制止されなかった。軍首脳部や長老の動きは頻繁で、その代表者は叛軍の説得に赴いたが、その結果はきわめてあいまいであり、しかもその夕方には、叛軍の疲労をねぎらう意味で首相官邸をはじめ、鉄道、文部、大蔵、農林の諸大臣の官邸や、山王ホテル、料亭幸楽等が彼等の宿舎として提供された。こうした矛盾にみちた報道がつぎつぎに伝わる一方、二十八日の夕刻ごろからは、九段戒厳司令部の警戒が次第に厳重を加え、叛軍包囲の態勢が刻々に整って行くかのような印象を与えるラジオ放送もちらちらきこえだした。
塾生たちが最も不安の念にかられたのは、二十八日夜から二十九日にかけてであった。