후리가나로 읽는 일본 고전
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じろうものがたり
次郎物語
下村 湖人
下村 湖人의 次郎物語(じろうものがたり)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 200,443자 · 398화면
そのことをはっきり知らされたのは、ついこないだ上京して帰りの汽車の中だったのです。」
そのあと、道江の手紙は、上京から退京までのことをかなりこまかに記していたが、それを要約すると、――
道江は幸福に胸をふくらまして上京した。そして滞在中は、父が用事で忙しかったために、たいていは恭一の案内で見物や買い物に出かけ、その間に、二人きりで食事をすることもまれではなかった。恭一はいつも親切で、二人の将来の家庭生活の夢を語るというようなことこそなかったが、思想・文芸などの話から、かなり突っこんだ人生問題などにふれたこともあり、道江は最後まで何か新鮮な明るい光につつまれたような気持ちで日を過ごした。ただ、退京の前夜、恭一が宿にたずねて来て、荷造りをしている道江をあとに残し、父だけを誘って外に出たが、二時間あまりもたって帰って来た父が、いやに考えぶかそうな顔をしており、口もあまりきかなかったので、それが道江にはちょっと気になった。しかし、翌日、東京駅に見おくってくれた恭一は、道江に対しては、これまでと全く変わりはなかった。ただ、父とのあいだは何かしら気まずそうで、気のせいか、あいさつもぎごちなく思われた――。