후리가나로 읽는 일본 고전
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じろうものがたり
次郎物語
下村 湖人
下村 湖人의 次郎物語(じろうものがたり)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 200,443자 · 398화면
それは次郎自身の日記である。もし、それをそのままここに収録することができれば、この記録の大部分は無用になったかもしれないが、次郎の現在の気持ちとしては、おそらくその公表を欲していないであろう。で、今は、この記録の不備を補う意味で、わずかにその数節を読者に提供することだけで満足したい。左に抜き書きしたのは、かれがいよいよ朝倉先生夫妻とともに空林庵を引きあげることになった前日あたりに書かれたものらしいが、そのころの、明るいとも暗いともつかない、かれの心境をうかがうには、いい資料になるだろうと思うのである。
「ぼくは、中学一年にはいって間もないころ、しみじみと人間の運命というものの不思議さに思い到ったことがあった。それは、朝倉先生にはじめて接することができた時の喜びの原因を、それからそれへと過去にさかのぼって考えていくうちに、ついに、ぼくがお浜の家に里子にやられたのが、そのそもそもの原因であることに気がついた時であった。ぼくは今またあらためて同じようなことを考えないではいられない。というのは、ぼくが中学を追われたのも、友愛塾の助手になったのも、また、田沼先生の人格にふれ、大河無門という友人を得、全国の青年たちと親しむようになったのも、そしてさらに、悲しみと憤りをもって友愛塾にわかれを告げ、自信のない新しい生活を