후리가나로 읽는 일본 고전
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かごつるべ
江戸情話集
岡本 綺堂
岡本 綺堂의 江戸情話集(かごつるべ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 203,779자 · 407화면
しかしどう考えてもお絹からこんな難題を持ち掛けられるような疚しい覚えはなかった。
「馬鹿だな。誰かにしゃくられたと見える」と、林之助はなまじ言い訳をしない方が却って自分の潔白を証明するかのように、ただ軽く笑っていた。
それでもお絹はどうしても肯かなかった。彼女はまったく気でも違ったように男にむかって遮二無二食ってかかって、邪が非でもこれから不二屋へ一緒に行けと言った。彼女の蛇のような眼はいよいよものすごくなって、眼尻には薄紅い血がにじんで来たように見えた。言い訳するよりも、なだめるよりも、林之助は一刻も早くこの怖ろしい眼から逃がれなければならなかった。彼は挨拶もそこそこにして、おびえた心をかかえながら格子の外へ逃げるように出て行ってしまった。
「あれ、姐さん」
跣足で追って出ようとするとお絹を、お君はころげるように駈けて来て抱き止めた。
「姐さん、お待ちなさいよ。林さんはもう遠くへ行ってしまったわ」
お絹は燃えるような息をついて土間に突っ立っていた。
「姐さん、嘘よ、嘘よ。お花さんの言うことはみんな嘘よ。林さんはなんにも知りゃあしないのよ。列び茶屋の娘なんて皆んな嘘よ。