후리가나로 읽는 일본 고전
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かごつるべ
江戸情話集
岡本 綺堂
岡本 綺堂의 江戸情話集(かごつるべ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 203,779자 · 407화면
こういう景色はよく絵にあると林之助は思った。
六
十五夜のあくる日は雨になって、残暑は大川の水に押し流されたように消えてしまった。二十九日は打ちどめの花火というので、柳橋の茶屋や船宿では二十日頃からもうその準備に忙がしそうであったが、五月の陽気な川開きとは違って、秋の花火はおのずと暗い心持ちが含まれて、前景気がいつも引き立たなかった。江戸名物の一つに数えられる大川筋の賑わいも、ことしはこれが終りかと思うと、心なく流れてゆく水の色にも冷たい秋の姿が浮かんで、うろうろ船の灯のかずが宵々ごとに減ってゆくのも寂しかった。
両国の秋――お絹はその秋の哀れを最も悲しく感じている一人であった。十四日の夜以来、林之助は思い出したように足近くたずねて来た。しかし、いつもそわそわして忙がしそうに帰って行った。十日のあいだに四日も訪ねて来たが、しみじみと話をする間もないように急いで帰ってしまった。
「人焦らしな。いっそ来てくれない方がいい」と、お絹は物足らないような愚痴をいうこともあった。
「来なければ来ないで恨みをいう、来れば来るで愚痴をいう。困ったお嬢さまだ」