후리가나로 읽는 일본 고전
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かごつるべ
江戸情話集
岡本 綺堂
岡本 綺堂의 江戸情話集(かごつるべ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 203,779자 · 407화면
足利の町へ縁付いている惣領娘にもいくらかの田地を分けてやった。檀那寺へも田地の寄進をした。そのほか五、六軒の分家へも皆それぞれの分配をした。
「これでいい。あとは潰すともどうとも勝手にしろ」
父は財産全部を忰の前に投げ出して、自分は思い切りよく隠居してしまった。それでも先代の息のかよっている間は、若い次郎左衛門はさすがに幾らか遠慮しているらしい様子も見えたが、その父が六十一の本卦がえりを済まさないで死んだのちは、もう誰に憚るところもない。二代目の次郎左衛門は長い脇指の柄をそらして、方々の賭場へ大手を振って入り込んだ。父が三回忌の法事を檀那寺で立派に営んだ時には、子分らしい者が大勢手伝いに来ていて、田舎かたぎの親類たちを驚かした。足利の姉は涙をこぼして帰った。それは次郎左衛門が二十二の春であった。
次郎左衛門には栃木の町に許婚の娘があったが、そんなわけで破談となった。妾を二、三人取り替えたことはあったが、一度も本妻を迎えたことはなかった。いかに大家でも旧家でも、今の次郎左衛門に対して相当の家から娘をくれる筈はなかった。次郎左衛門の方でも野暮がたい田舎娘などを貰う気はなかった。