후리가나로 읽는 일본 고전
ja-reading.com
후리가나가 있는 일본 고전을 온라인으로 읽으세요. JLPT 수준으로 골라 보고, 단어를 눌러 뜻을 확인하고, 문장을 번역하세요.
かごつるべ
江戸情話集
岡本 綺堂
岡本 綺堂의 江戸情話集(かごつるべ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 203,779자 · 407화면
「たった今です。ともかくもすぐ来ておくんなさい。みんなも待っていますから」
林之助は行かれないと気の毒そうに言った。なにぶんにも主人はあした早朝の登城であるから、自分がこれから屋敷を明けるわけにはいかないと断わった。豊吉は不平らしくぐずぐず言っていたが、林之助はまったくどうしても行くことが出来ないのであった。彼はいろいろに訳をいって、ようように豊吉をなだめて帰した。
「薄情ですねえ。お絹さんが化けて出ますぜ」と、豊吉は忌味をいって帰った。
なんと言われても林之助は仕方がなかった。豊吉ばかりでなく、きびしい屋敷の掟を知らない者どもは、みんな自分を薄情とか不実とか非難しているであろうと、林之助は心苦しく思った。そうして、お絹の死に目に会わなかったことが残り惜しくも思われた。自分にも罪があるように思われて何だか気が咎めてならなかった。それと同時に、自分のからだをくくられていた縄が自然に解けたような軽い気にもなった。
「おれがお絹を殺したわけではない」と、彼は自分で自分を弁護した。死に目に会えなかったのも自分の罪ではない、今夜行かないのも自分の薄情からではないと、彼はいろいろの理屈をかんがえて努めて自分を弁護しようと試みた。