후리가나로 읽는 일본 고전
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かごつるべ
江戸情話集
岡本 綺堂
岡本 綺堂의 江戸情話集(かごつるべ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 203,779자 · 407화면
兄によく意見して下され」
「承知した」
二人は月の下で別れた。
「はは、源三郎め、覚ったな」と、半九郎は歩きながらほほえんだ。
彼の眼から見たらば、兄もおれも同じ放埒者と見えるかも知れない。誰が眼にも、うわべから覗けばそう見えるであろう。しかし市之助とおれとは性根が違うぞと、半九郎は肚の中で笑っていた。市之助は行く先ざきで面白いことをすればいい、彼はそれで満足しているのである。おれはそうでない。おれは市之助のような放蕩者でない。おれはお染のほかに世間の女をあさろうとはしていない。同じ色町の酒を甞めていながらも、市之助とおれとを一緒に見たら大きな間違いであるぞと、半九郎は浅黄に晴れた空の上に、大きく澄んで輝く月のひかりを仰ぎながら、お染のいる祇園町の方へ大股に歩いて行った。
三
半九郎とお染とが引き分けられなければならない時節が来た。
今年の秋もあわただしく暮れかかって、九月の暦も終りに近づいた。鴨川の水にも痩せが見えて、河原の柳は朝寒に身ぶるいしながら白く衰えた葉を毎日振るい落した。そのわびしい秋の姿をお染は朝に夕に悲しく眺めた。九月の末か、十月の初めには将軍が京を立って江戸へ帰る――それは前から知れ切ったことであったが、その期日が次第に迫って来るに連れて、彼女は自分の命が一日ごとに削られてゆくよう