후리가나로 읽는 일본 고전
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かごつるべ
江戸情話集
岡本 綺堂
岡本 綺堂의 江戸情話集(かごつるべ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 203,779자 · 407화면
次郎左衛門は果たして博奕打ちをやめた。喧嘩もやめた。今までは奉公人まかせにしておいた帳簿などを自分で丹念に検めて、ついぞ持ったことのない十露盤などをせせくるようにもなった。彼は純な百姓生活にかえって、土の匂いに親しんだ。
それを聞いて、足利の姉は再び涙を流してよろこんだ。彼女はここで弟に相当の嫁を持たせて、いよいよしっかりと彼と家とを結び付けようと試みたが、それは全く失敗に終った。余事は格別、縁談に就いて彼は誰の相手にもならなかった。
明くる年の春は来た。田面の氷もようやく融けて、彼岸の種蒔きも始まって、背戸の桃もそろそろ笑い出した頃になると、次郎左衛門はそわそわして落ち着かなくなった。彼は蔵に積んである米や麦を売って、あらん限りの金をふところに押し込んで、再び江戸見物にのぼった。ことしも治六が供をして出た。
吉原は去年にまして賑わっていた。年々栽え替えられる桜にも去年の春の懐かしい匂いが迷っていた。
次郎左衛門は今年も立花屋から送られて、大兵庫屋の客になった。彼は八橋に二百両の土産をやった。そうして、ことしも春から夏の終りにかけて百日ほども遊んで帰った。