후리가나로 읽는 일본 고전
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うみにいくるひとびと
海に生くる人々
葉山 嘉樹
葉山 嘉樹의 海に生くる人々(うみにいくるひとびと)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 161,305자 · 321화면
それは、客観的には浦島太郎が、龍宮の乙姫様のところから、帰って来るのではないかと思われるほど、美しく、詩的であった。
黒青い、大うねりのある海には、外には一艘の船もなかった。空気は甘く、恋人の肌のようににおった。空は海一杯を映した鏡のようだった。伝馬の背には、白い砂山の続きの間から、松と屋根とが延び上がってのぞいていた。
一切が澄みわたって、静かであった。それは一九一四年のことではなくて、紀元二百年の日本海と名のつかない、前の海面であった。
そしてボースンは乙姫様からもらった箱をさげて、ハンケチを振っていた。
ボーイが、船長にボースンの伝馬が見えると報告した時の、彼の憤り方の気持ちや、態度を説明するのには、匙を投げる。
彼は、ドイツ製の双眼鏡をオッ取って、ブリッジに駆けのぼった。彼の双眼鏡は伝馬を拡大した。
「図々しいにもほどがある、やつはハンケチを振っている!」彼はうなった。
水夫たちも、火夫たちもデッキへ出て、悲惨な遊蕩児たちをながめた。伝馬は近づいた。大工は鼻歌をうたっていた。彼は、また声がいいのだ。それは、だれでも聞く者を、母にすがりついて乳を飲んでいたころの、甘い追憶を誘い出さずには置かなかった。