후리가나로 읽는 일본 고전
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りんらくのこうじょのおぼえがき
淪落の皇女の覚書
久生 十蘭
久生 十蘭의 淪落の皇女の覚書(りんらくのこうじょのおぼえがき)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 28,649자 · 56화면
廃帝は騎兵ズボンに踵のとれた長靴を穿き、色のさめたカーキ色の将校外套を着ていた。皇太子の手をひいたアレクサンドラ皇后、三人の皇女、タチアナは愛犬を抱え、侍女のデミドヴァは皇太子の枕を持っていた。そのあとに侍医のポチョムキン博士、侍従ケムドルフ、給仕のシドニーという順序だった。
角燈を持った兵士が先に立ち、四人の委員がまず地下室へ降りて行った。タチアナは脚の不自由なアレクシスを支え、廃帝は皇后に腕を貸していた。一行のうしろに小銃を持った十人の赤衛兵がつづいた。カンテラの灯に照らされた地下室は、横十七呎、縦十六呎の石室のような陰気な物置で、上のほうに三日月形の小さな窓がひとつあり、壁にはアレクサンドラ皇后とラスプーチンが交媾している戯画を大きく落書してあった。コルビンスキー、ムラチオフスキー、メトヴィチフの三人と十人の兵は地下室の中ほどのところにごたごたと並び、一族は壁際におしかたまっていた。
なんともつかぬ一瞬の沈黙の後、コルビンスキーが無感動な顔つきで中央執行委員会の宣告書(コルビンスキーとゴロショゥキンとが勝手に作成したもの)を取りだすと、兵隊の掲げるカンテラの灯でそれを読みあげた。