후리가나로 읽는 일본 고전
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りんらくのせいしゅん
淪落の青春
坂口 安吾의 淪落の青春(りんらくのせいしゅん)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 17,729자 · 36화면
彼は祖国へ生還して、山奥の村里にポマードとパーマネントが抱きもつれて野菜ダンスをやっていても、文明を感じずむしろ原始を感じ、ビルマのジャングルを思いだしたが、衣子にだけは、先ず文明、いや、原始でないという意味の、そういうものを感じさせられた。それは又、衣子の坐る地盤、石塚家という一つの性格に就てもそうであり、正一郎という原色さながらの我慾、リンショク、その素裸の慾念にむしろ原始ならぬ何か歴史を感ぜずにいられない。それが家と伝統というのだろうか。長い時間のうちに表土がズリ落ちて出てきた岩盤のように感じられてならないのだった。
衣子が見つめているものは、土民の娘が見つめていたものとは違う。
彼は何か、文化文明というものへ彼が復帰したその手がかりが衣子のように思われ、自分の思想も先ず衣子という存在から出発させられざるを得ないような、迫力ある実体を感じさせられるのであった。
なに、たかゞ、女なんだ、彼は時々、そう思った。
そして彼は衣子を意識するたびに衣子をつき放し、彼自身の土民の感情をなつかしんだ。
そして彼は小学校のダンスパーテーで踊った炭焼の娘を探しだして、ビルマのジャングルをそっくり日本へうつしたような土民のあいびきでもやろうと考えていた。