후리가나로 읽는 일본 고전
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ぼうふううにおわったいちにち
清風荘事件 他8編
松本 泰
松本 泰의 清風荘事件 他8編(ぼうふううにおわったいちにち)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 20,532자 · 43화면
へ行ってなにかと手伝いをしてやり、家へ戻ったのは夕暮れの四時過ぎであった。空は異様に薄明るく、死んだように風が落ちて、屋敷の中は深い谷底のようにしんとしていた。
「おい、どうしたんだ。家の中が真っ暗だね」
伊東の声にびっくりしたように、勝手口から飛び出してきた小婢は、
「ああ、旦那さまですか、お帰りあそばせ。わたし、お使いに行った婆やさんかと存じまして……」
と、吃りながら言った。
「柳亭のお玉さんの兄さんが汽車に轢かれて死んだのでね、いままで手伝いをしていたんだよ」
「まあ……そうでございますか。……あの、さきほど宝沢さまがお見えになりまして、しばらくお書斎でお待ちしていらっしゃいましたが、ちょっとその辺まで行ってくるとおっしゃってボートに乗ってお出かけになりました」
「そうか。ではお見えになったら、すぐお通ししておくれ」
伊東は朝のままの閉め切った書斎に入ると、バルコニーへ出るフレンチ窓の前に立って暗い沖を見守っていたが、朝から動きづめでくたびれたと同じく人生にも疲れたように、重い溜息をして窓際の大椅子に埋まってしまった。彼の生涯の線に宝沢法人が顔を出したり消えたりしたいくつかの時代が、不思議な明瞭さをもって彼の脳裡に甦ってきた。