후리가나로 읽는 일본 고전
ja-reading.com
후리가나가 있는 일본 고전을 온라인으로 읽으세요. JLPT 수준으로 골라 보고, 단어를 눌러 뜻을 확인하고, 문장을 번역하세요.
ぼうふううにおわったいちにち
清風荘事件 他8編
松本 泰
松本 泰의 清風荘事件 他8編(ぼうふううにおわったいちにち)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 20,532자 · 43화면
店の棚には講談本や村井玄斎の小説などが並べてあったが、奥の箪笥のある部屋には帝国文庫の西鶴ものや黄表紙などが沢山あったらしく、宝沢が読んで聞かした漢文で書いた『肉蒲団』という袖珍本もそこから借り出してきたものであった。よく学校の帰りなどに宝沢が伊東を店先に待たせておいて、『魔風恋風』『はつ姿』などという小説本をひっくり返していると、なんにも知らない伊東はそれも『肉蒲団』の類かと思って、
「よせよ、よせよ、行こうよ」
などと急き立てたりした。
夏の暮れ方、蝙蝠の出盛るころになると新道は急に人足が繁くなって、顔を真っ白に塗った若い女たちが射的屋の赤提灯の下などにちらちら動いていた。薬師の縁日のときは新道の出口のところまで夜店が出て、酸漿屋・簪屋・飴屋などが店を張っていた。
ある晩、芝公園の寂しい松原を抜けて一人で遠遊びに出た伊東は、宝沢のところの射的屋の親父が露店の間にテーブルを据え、赤毛布を敷いた小高い壇に四角な箱を載せ、自分はその脇で大声に口上を述べていた。その前に数人の男が立って、その四角な箱から出てくるゴム管の先を耳に当てている。耳を澄ますと、箱の中からごく微かに鼻を摘んでものを言っているような声が聞こえてくる。