후리가나로 읽는 일본 고전
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みおつくし
澪標・落日の光景
外村 繁
外村 繁의 澪標・落日の光景(みおつくし)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 130,889자 · 268화면
しかし、もしもこの眠りとの戯れをちょっとでも中断すれば、眠りは忽ちどこかへ消え去ってしまうことも私はよく知っていた。私は狡く聞こえぬふうを装って、眠りとの戯れの中に、身を委ねていた。
変な音に、はっと目を覚ました。妻は畳の上に嘔吐していた。
「えっ、どうしたんだ」
私は飛び起きて、妻の背を撫でた。しかしそのときには妻の嘔吐はもう収っていた。
「何がいけなかったんだろう。小野さん、呼んでこようか」
「もういいの。小野さんなんかいい」
枕もとの汚物を、始末しながら、私は妻に言うのだった。
「ねえ、こんな時には、起こしてくれるんだよ」
「だって、あんまり度度、すまないもの」
「すむも、すまないも、場合によるよ」
「そんなら、ついでにおしっこしようかな」
「よしきた」
私は妻の蒲団を撥ねのけた。途端に、蒲団の中から白い煙が捲き上り、きな臭い匂が鼻を突いた。その夜、初めて子供が作った電気炬燵が引っくりかえり、櫓を焦がしているのだった。火は蒲団にも移っていた。
「電気炬燵が大へんなんだ。ちょっと、ここへ避難してね」
私は妻を畳の上に寝かせておき、流もとにあった鍋の水を蒲団の上にぶっかけた。