후리가나로 읽는 일본 고전
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もゆるほお
燃ゆる頬・聖家族
堀 辰雄
堀 辰雄의 燃ゆる頬・聖家族(もゆるほお)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 71,309자 · 144화면
が、それは中庭といっても、狭苦しくって、樹木なんぞは一本も植っていず、ただ空箱の上に一鉢の菊が置かれてあるっきりだった。しかもそれすら汚らしく枯れたまんまだった。……
小さなトランクひとつ持たない風変りな旅行者の一種独特な旅愁。――私はさっぱり様子のわからない神戸駅に下りると、東京では見かけたことのない真っ白なタクシイを呼び止め、気軽に運賃をかけ合い、そこからそうしつけている者のように、元町通りの方へそれを走らせた。もっとも通行人を罵る運転手の聞きなれないアクセントは私をちょっとばかり気づまりにさせたが。……
元町通り。店店が私には見知らない花のように開いていた。長い旅のあとなので、すっかり疲れきり、すこし熱気さえ帯びていたけれど、それでも私は見せかけだけは元気よくコツコツとステッキを突きながら、人々の跡から一体どんな方角へ行くのかわかりもせずに歩き続けていた。今夜何処へ泊ったものやらまだ目あてのない旅行者で自分があることに誰からも気づかれまいと思って……。私はとある珈琲店の中へ気軽そうにはいって行った。ただその店の名前が東京で私の行きつけている珈琲店の名前に似ていたばっかりに。