후리가나로 읽는 일본 고전
ja-reading.com
후리가나가 있는 일본 고전을 온라인으로 읽으세요. JLPT 수준으로 골라 보고, 단어를 눌러 뜻을 확인하고, 문장을 번역하세요.
げんかぶんだんとたんていしょうせつ
現下文壇と探偵小説
平林 初之輔
平林 初之輔의 現下文壇と探偵小説(げんかぶんだんとたんていしょうせつ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 4,026자 · 8화면
三、トリック トリックは必要である場合とない場合とがある。これぞというトリックなしに最後まで読者にサスペンスをもたせることができれば、それに越したことはないが、現実の事件にはそうした場合はほとんどないから、まず多少の伏線を示しておいて、最後にトリックであっと言わせるということが多くの場合必要になってくる。ことに短編の探偵小説では、トリックはほとんど生命だといってもよい。かつて邦訳で読んだ誰かの小説に三月三十一日の夜晩く、カフェか何かで奇々怪々な身の上話を始める男がいた。聴き手は異常な好奇心にそそられてはらはらしている。話はだんだん佳境に入って到底あり得べからざるような話に進んでいった。とうとう時計は真夜中の十二時をうった。その時話し手は、うしろにある柱暦を一枚めくって、「今日は四月一日だね」というのがあった。むろん四月一日といえばエイプリル・フールと言って、どんな嘘でもつき放題という日なのだ。この話は話の内容には何の伏線もないので、どんなに読者が考えたって、わかりっこはないのである。ただ三月三十一日の深更ということを記憶している読者のみが作者のトリックを観破し得るのである。