후리가나로 읽는 일본 고전
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げんかぶんだんとたんていしょうせつ
現下文壇と探偵小説
平林 初之輔
平林 初之輔의 現下文壇と探偵小説(げんかぶんだんとたんていしょうせつ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 4,026자 · 8화면
探偵小説の存在権に就いて
またトリックにしても、あまりに凝りすぎて尋常な読者にはとうてい端倪すべからざるようなのも香しくない。江戸川乱歩の「陰獣」のごときは、この点で、トリックを次から次へ積み重ねすぎて、かえって凝って思案にあまったという形である。
またテンポにしても、必要な推理過程を省略して、飛躍しすぎることは、読者を興味索然たらしめる。セクストン・ブレイクの小説のごときは、ハイスピードである点は申し分ないが、推理が、断続的、飛躍的で、糸をほぐしてゆくようなすがすがしさを感じることができない。一言でいうとすべての条件には限界があってそれを踏みこえると反効果をもつようになる。
探偵小説の存在権に就いて
以上、私は主として探偵小説の技術的方面の問題について多少論じてみたが、その商業的方面について、最後に一言しておこう。
西洋の小説のシリーズ物などを見ると、トルストイとガボリオとが一緒にならんでいたり、コナン・ドイルとヴィクトル・ユーゴーとが背中あわせしたりしていることは珍しくない。
ところが日本ではまだ、創作物においても、翻訳物においても探偵小説はまだ一般の小説から隔離されて、一段下級な文学作品であるかのごとく取り扱われている。