후리가나로 읽는 일본 고전
ja-reading.com
후리가나가 있는 일본 고전을 온라인으로 읽으세요. JLPT 수준으로 골라 보고, 단어를 눌러 뜻을 확인하고, 문장을 번역하세요.
うまれいずるなやみ
生まれいずる悩み
有島 武郎
有島 武郎의 生まれいずる悩み(うまれいずるなやみ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 50,587자 · 100화면
一度とにかく顔を合わせて、ある程度まで心を触れ合ったどうしが、いったん別れたが最後、同じこの地球の上に呼吸しながら、未来永劫またと邂逅わない……それはなんという不思議な、さびしい、恐ろしい事だ。人とは言うまい、犬とでも、花とでも、塵とでもだ。孤独に親しみやすいくせにどこか殉情的で人なつっこい私の心は、どうかした拍子に、このやむを得ない人間の運命をしみじみと感じて深い悒鬱に襲われる。君も多くの人の中で私にそんな心持ちを起こさせる一人だった。
しかも浅はかな私ら人間は猿と同様に物忘れする。四年五年という歳月は君の記憶を私の心からきれいにぬぐい取ってしまおうとしていたのだ。君はだんだん私の意識の閾を踏み越えて、潜在意識の奥底に隠れてしまおうとしていたのだ。
この短からぬ時間は私の身の上にも私相当の変化をひき起こしていた。私は足かけ八年住み慣れた札幌――ごく手短に言っても、そこで私の上にもいろいろな出来事がわき上がった。妻も迎えた。三人の子の父ともなった。長い間の信仰から離れて教会とも縁を切った。それまでやっていた仕事にだんだん失望を感じ始めた。新しい生活の芽が周囲の拒絶をも無みして、そろそろと芽ぐみかけていた。