후리가나로 읽는 일본 고전
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うまれいずるなやみ
生まれいずる悩み
有島 武郎
有島 武郎의 生まれいずる悩み(うまれいずるなやみ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 50,587자 · 100화면
四
なごりを心から惜しんでだろう、農場の人たちも親身にかれこれと君をいたわった。すっかり頭巾をかぶって、十二分に身じたくをしてから出かけたらいいだろうとみんなが寄って勧めたけれども、君は素朴なはばかりから帽子もかぶらずに、重々しい口調で別れの挨拶をすますと、ガラス戸を引きあけて戸外に出た。
私はガラス窓をこずいて外面に降り積んだ雪を落としながら、吹きたまったまっ白な雪の中をこいで行く君を見送った。君の黒い姿は――やはり頭巾をかぶらないままで、頭をむき出しにして雪になぶらせた――君の黒い姿は、白い地面に腰まで埋まって、あるいは濃く、あるいは薄く、縞になって横降りに降りしきる雪の中を、ただ一人だんだん遠ざかって、とうとうかすんで見えなくなってしまった。
そして君に取り残された事務所は、君の来る前のような単調なさびしさと降りつむ雪とに閉じこめられてしまった。
私がそこを発って東京に帰ったのは、それから三四日後の事だった。
四
今は東京の冬も過ぎて、梅が咲き椿が咲くようになった。太陽の生み出す慈愛の光を、地面は胸を張り広げて吸い込んでいる。君の住む岩内の港の水は、まだ流れこむ雪解の水に薄濁るほどにもなってはいまい。