후리가나로 읽는 일본 고전
ja-reading.com
후리가나가 있는 일본 고전을 온라인으로 읽으세요. JLPT 수준으로 골라 보고, 단어를 눌러 뜻을 확인하고, 문장을 번역하세요.
ちじんのあい
痴人の愛
谷崎 潤一郎
谷崎 潤一郎의 痴人の愛(ちじんのあい)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 179,399자 · 353화면
―――そう云えば勝手口の方の障子も、今しがた誰かがそこから出て行ったらしく、矢張明け放しになっていました。と、私の注意は、勝手口から地面へさしている仄かな明りを伝わって、つい二三間先のところに裏門のあるのを発見しました。門は扉がついていない古い二本の木の柱で、柱と柱の間から、由比ヶ浜に砕ける波が闇にカッキリと白い線になって見え、強い海の香が襲って来ました。
「きっと此処から出て行ったんだな」
そして私が裏門から海岸へ出ると殆ど同時に、疑うべくもないナオミの声がすぐと近所で聞えました。それが今まで聞えなかったのは、大方風の加減か何かだったのでしょう。―――
「ちょっと! 靴ン中へ砂が這入っちゃって、歩けやしないよ。誰かこの砂を取ってくんない?………まアちゃん、あんた靴を脱がしてよ!」
「いやだよ、己あ。己あお前の奴隷じゃあねえよ」
「そんなことを云うと、もう可愛がってやらないわよ。………じゃあ浜さんは親切だわね、………ありがと、ありがと、浜さんに限るわ、あたし浜さんが一番好きさ」
「畜生! 人が好いと思って馬鹿にするない」
「あ、あッはははは! いやよ浜さん、そんなに足の裏を擽っちゃ!」