후리가나로 읽는 일본 고전
ja-reading.com
후리가나가 있는 일본 고전을 온라인으로 읽으세요. JLPT 수준으로 골라 보고, 단어를 눌러 뜻을 확인하고, 문장을 번역하세요.
ちじんのあい
痴人の愛
谷崎 潤一郎
谷崎 潤一郎의 痴人の愛(ちじんのあい)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 179,399자 · 353화면
九
を先にすると云う西洋流の作法に従ったのでしょう、―――極めて流暢な英語で以て引き合わせました。その時女史はナオミのことを「ミス・カワイ」と呼んだようでした。私は内々、ナオミがどんな態度を取って西洋人と応対するか、興味を持って待ち受けていましたが、ふだんは己惚れの強い彼女も、夫人の前へ出てはさすがにちょっと狼狽の気味で、夫人が何か一と言二た言云いながら、威厳のある眼元に微笑を含んで手をさし出すと、ナオミは真っ赤な顔をして何も云わずにコソコソと握手をしました。私と来ては尚更の事で、正直のところ、その青白い彫刻のような輪廓を、仰ぎ見ることは出来ませんでした。そして黙って俯向いたまま、ダイヤモンドの細かい粒が無数に光っている夫人の手を、そうッと握り返しただけです。
九
私が、自分は野暮な人間であるにも拘わらず、趣味としてハイカラを好み、万事につけて西洋流を真似したことは、既に読者も御承知の筈です。若しも私に十分な金があって、気随気儘な事が出来たら、私は或は西洋に行って生活をし、西洋の女を妻にしたかも知れませんが、それは境遇が許さなかったので、日本人のうちではとにかく西洋人くさいナオミを妻としたような訳です。