후리가나로 읽는 일본 고전
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わたしのかったいぬ
私の飼った犬
斉藤 弘吉
斉藤 弘吉의 私の飼った犬(わたしのかったいぬ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 8,083자 · 16화면
激流もおどり飛ぶ
深沢さんの犬は、この黒虎毛に属するもので、森林地帯にはいって地上にうずくまると、虎斑が、木の枝や葉をもれる日光の、地上に影さす点々と同じように見えて、全く犬のいるのがわかりにくい保護色のような効果がありました。
激流もおどり飛ぶ
この犬は谷川を渡るときなどは、激流のしぶきに体をぬらしながら、流れの中の岩から岩へとおどり飛んで、野獣のような柔軟な飛躍を見せ、見ていてほれぼれする身のこなしでした。
また両岸数十メートルの絶壁で、岸壁間に大丸太を横に渡し、その上に中丸太三本をたてにのせて、長い橋をかけ、下は激流が白アワをふいて流れ、目もくらむようなところでも、この黒虎毛は平気な顔をして、軽く渡って歩くのにはこれまた驚きました。
私はむりに深沢さんに頼んで、この黒虎毛を譲り受け“百”と名付けました。中里介山著の「大菩薩峠」の中に出てくる甲斐の義盗“ガンリキの百”とその風ぼうや走りっぷりがそっくりだったからです。
“百”は後に、甲府の甲斐犬保存会に種犬に懇望されて寄贈し、同地で亡くなりましたが、私が甲斐犬の審査に行った時、一緒に御嶽昇仙峡に行き、有名なパノラマ台の大岩の上に“百”も上がって、眼下数百メートルの渓谷を平気でながめて、その身軽さと大胆さで、同地の愛犬家たちを驚かせたこともありました。