후리가나로 읽는 일본 고전
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わたしのかったいぬ
私の飼った犬
斉藤 弘吉
斉藤 弘吉의 私の飼った犬(わたしのかったいぬ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 8,083자 · 16화면
柴犬をさがしに山奥へ
その夜、同地方の愛犬家との座談会のとき、この藤岡から西南八十キロの群馬、長野の県境十石峠の下にあたる、神流川上流の上野村字中沢集落には、喜六という老猟師がいて、猪鹿狩りの名犬を飼っており、付近の集落にも猟師が多い話をすると、日本犬愛好者の医師・原徳人さんが、私と探査に同行しようと申し出ました。
柴犬をさがしに山奥へ
藤岡から自動車で鬼石町に出て、これから神流川に沿って十石街道をのぼり、万場町を通って新羽で自動車を乗り捨て、それから村の自転車を借りて約十二キロ、坂下集落で自転車を預け、それから沢伝いにのぼること十キロ、ようやく中沢集落に着いて、喜六老人をたずねて一泊しました。
老人の犬は茶褐色、立耳巻尾の柴犬で、右肩に逆V字形の大傷のあとがあります。これは同村の猟師がこの犬を借りてウラの三国山にイノシシ狩りに行ったところ、不幸にも牙にかけられて、内臓が出るほどの大傷を負いました。とても助からぬ傷ゆえ、長く苦しませるのはかわいそうと、その猟師が自分の鉄砲を向け「気の毒なことをした」と声をかけたところ、目を開き、少し首を持ち上げたので、借りてきた他人の犬を息のあるうち殺すのは悪いと、背負って山を下ったのを、喜六老が傷を縫い合せ、八方手を尽して介抱、幸い全快して、再び猟に行けるようになったものだというのです。