후리가나로 읽는 일본 고전
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しほんたいへいき
私本太平記(一)
吉川 英治
吉川 英治의 私本太平記(一)(しほんたいへいき)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 246,214자 · 495화면
ていたのでも決してない。
むしろ、数は逆である。
日ごろ、彼らの浮華に反目して、古風を頑守し、本来の気風と弓取の面目を失うまじとしている武士もまた多かったのだ。さもなくば、北条九代の末が、一日の戒令にせよ、ともかくも支配の地位を、今日に保っていられるわけもなかった。
「その実証を、眼にも見よ」
と、平常、肩身せばめている輩が、伝来のよろい具足に陽の目をみせ、秘蔵の馬にまたがって、霞のごとき布陣をなし、“調馬始め”“弓始め”などの武風を競い合うのが、つまり初春は二十日の七里ヶ浜大馬揃いなのである。
各家の紋を打った幕舎やら、それぞれの旗じるし、駒つなぎ。
それが、浦曲と磯松のつづくかぎりにつづき、海上には船手の旗のぼりも望まれる。
この日、足利家の兄弟も、もちろん家の子郎党を具して、一劃の紋幕を占めていた。
「十郎、兄上はどうした」
幔幕をうしろの床几に腰かけて、直義が、屯の佐野十郎を振向いての言。
「はっ。殿にはまだ、御指揮の大将方と共に、お櫓の上ではございませぬか」
「そんなわけはない。貝始めの式はすみ、はや大将方も、龍ノ口の勝負馬場の方に移っておる。