후리가나로 읽는 일본 고전
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しほんたいへいき
私本太平記(五)
吉川 英治
吉川 英治의 私本太平記(五)(しほんたいへいき)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 252,330자 · 505화면
義貞上京す
九州からの早馬は、五月の末、九州探題の北条英時が、少弐、大友の兵に攻められて滅亡をとげたと報じ、長門の探題北条時直も、おなじころ、宮方軍の殲滅するところとなり、そのほか、北陸北越、諸所の北条代表の武族も、降伏、あるいは火中で自刃し去るなど、一報一報の捷報がきこえるごとに、
「めでたい」
「万歳」
と、公卿ばらは、有頂天になって、乾杯のどよめきをあげ、そして、足もとの不穏には、おおむねたかをくくっていた。
義貞上京す
「また、犬神憑きか」
「違う、違う。喧嘩らしい」
「ならば、ほぼ似たようなものじゃないか」
「いや、武者の喧嘩は気狂い以上だ。そばづえ食うな」
ぼつぼつ、小屋がけも見え出しているが、鎌倉はいぜん広い焦土の炎天だった。
良水に乏しい土地なので、清水のわき出る所には、戦後、水茶屋なるものができ、天草で作った心太や、甘ぞうを入れた甘露水などを売っていたが、それでは金がさにならないので、多くは、怪しげな女が地酒を冷やしてひさいでいた。
こわい物見たさの人だかりは、さっきから、そこの軒ばの日除け棚をへだてて蠅のむらがりみたいに騒いでいたが、そのうちに、
「わっ、出て来た」