후리가나로 읽는 일본 고전
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はなとりゅう
花と龍
火野 葦平
火野 葦平의 花と龍(はなとりゅう)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 410,131자 · 824화면
若松の市会議員連は、一ヶ所にかたまって、もの珍しそうに、議場の内部を見まわしながら、しきりと、なにやら喋舌りあっていた。貧弱な若松市会と、豪華な帝国議会とを比較して、感慨を催しているのかも知れない。それとも、一度はこの国会に議席を持ちたいという野心を、かき立てられてでもいるのであろうか。
友田喜造が、金五郎をふりかえって、意味ありげに、にやりと、笑った。
やがて、左右の扉が開いて、各派の代議士連中が、水が流れ出るような具合に、議場にあらわれた。みるみる、議席は人間で埋められた。
「吉田親分が来なさった」
友田が独り言のように、いった。無論、傍聴者たちに聴かせる魂胆で、その語調はいかにも得意げであった。
ほとんど洋服ばかりの議員連の中に、羽織袴姿の巨漢、吉田磯吉は目立っている。堂々とした体躯で、懐手をし、悠然と民政党側の議席に就いた。坐る前、ちらと傍聴席を見あげた。郷土の顔ぶれを見つけると、無言で、鷹揚に軽くうなずいた。
守衛から、金五郎は、声をかけられた。一枚の紙片を渡された。
「男同士で話しあいたい事がある。正午の休憩時間、議員食堂で待つ。吉田」
「民政党は、すごいなあ」