후리가나로 읽는 일본 고전
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はなとりゅう
花と龍
火野 葦平
火野 葦平의 花と龍(はなとりゅう)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 410,131자 · 824화면
仇花
巌流島の横を通って、門司の岸壁に、伝馬船をつけた。
櫓をこいで、ふたたび、彦島へ帰って行く「ノロ甚」に、金五郎は、
「今度、逢うときは、将棋がお前より強うなって、コテコテに、やっつけてやるぞ」
と、闊達にいった。
戸畑まで行くつもりで、門司駅に行った。困った。汽車賃一人十七銭なのに、三十銭しかない。四銭、足りない。そのころ、米一升、十二銭であった。
「歩きましょう」
と、マンがいった。
「うん、仕方がない」
蒲団、柳行李、信玄袋、鍋、釜、米とぎ桶、茶瓶、などを、それぞれ、分担して、身体につけ、乞食のような恰好で、海岸添いの道を歩いた。四里ほどの道のりである。
前途は、暗澹としていた。
明治三十六年、十一月。
玉井金五郎、二十四歳。
谷口マン、二十歳。
仇花
二年ばかりが、過ぎる。
日露戦争は、日本の勝利に終った。
対馬の近い北九州では、日本海々戦の砲声が、遠雷のように、聞えた。全滅したバルチック艦隊の敗残兵が、ボートに乗って、近くの海岸に流れつく事件があって、百姓や漁師たちが、鍬、鎌、櫓などをふりまわす珍騒動がおこった。
連日、威勢よく、号外のリンが、町々、村々を、かけまわる。