일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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かつしかみやげ

荷風随筆集(上)

永井 荷風

永井 荷風의 荷風随筆集(上)(かつしかみやげ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 133,224자 · 269화면

아오조라 문고

淫祠は昔から今に至るまで政府の庇護を受けたことはない。目こぼしでそのままに打捨てて置かれれば結構、ややともすれば取払われべきものである。それにもかかわらず淫祠は今なお東京市中数え尽されぬほど沢山ある。私は淫祠を好む。裏町の風景に或趣を添える上からいって淫祠は遥に銅像以上の審美的価値があるからである。本所深川の堀割の橋際、麻布芝辺の極めて急な坂の下、あるいは繁華な町の倉の間、または寺の多い裏町の角なぞに立っている小さな祠やまた雨ざらしのままなる石地蔵には今もって必ず願掛の絵馬や奉納の手拭、或時は線香なぞが上げてある。現代の教育はいかほど日本人を新しく狡猾にしようと力めても今だに一部の愚昧なる民の心を奪う事が出来ないのであった。路傍の淫祠に祈願を籠め欠けたお地蔵様の頸に涎掛をかけてあげる人たちは娘を芸者に売るかも知れぬ。義賊になるかも知れぬ。無尽や富籤の僥倖のみを夢見ているかも知れぬ。しかし彼らは他人の私行を新聞に投書して復讐を企てたり、正義人道を名として金をゆすったり人を迫害したりするような文明の武器の使用法を知らない。

淫祠は大抵その縁起とまたはその効験のあまりに荒唐無稽な事から、何となく滑稽の趣を伴わすものである。