일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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かつしかみやげ

荷風随筆集(上)

永井 荷風

永井 荷風의 荷風随筆集(上)(かつしかみやげ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 133,224자 · 269화면

아오조라 문고

までには至らないのかと、むしろ意外な思いをなした。

華表の前の小道を迂回して大川の岸に沿い、乗合汽船発着処のあるあたりから、また道の行くがままに歩いて行くと、六間堀にかかった猿子橋という木造の汚い橋に出る。この橋の上に杖を停めて見ると、亜鉛葺の汚い二階建の人家が、両岸から濁水をさしばさみ、その窓々から襤褸きれを翻しながら幾町となく立ちつづいている。その間に勾配の急な木造の小橋がいくつとなくかかっている光景は、昭和の今日に至っても、明治のむかしとさして変りがない。かくの如き昔ながらの汚い光景は、わたくしをして、二十年前亡友A氏と共にしばしばこのあたりの古寺を訪うた頃の事やら、それよりまた更に十年のむかし噺家の弟子となって、このあたりの寄席、常盤亭の高座に上った時の事などを、歴々として思い起させるのである。

六間堀と呼ばれた溝渠は、万年橋のほとりから真直に北の方本所竪川に通じている。その途中から支流は東の方に向い、弥勒寺の塀外を流れ、富川町や東元町の陋巷を横ぎって、再び小名木川の本流に合している。下谷の三味線堀が埋立てられた後、市内の堀割の中でこの六間堀ほど暗惨にして不潔な川はあるまい。