일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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しょうたく

荷風随筆集(下)〔全2冊〕

永井 荷風

永井 荷風의 荷風随筆集(下)〔全2冊〕(しょうたく)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 36,633자 · 74화면

아오조라 문고

まだ帰って来ぬ。先生はもう一ツ、胸にあまる日頃の思いをおなじ置炬燵にことよせて、

※(歌記号、1-3-28)春水が手錠はめられ海老蔵は、お江戸かまひの「むかし」なら、わしも定めし島流し、硯の海の波風に、命の筆の水馴竿、折れてたよりも荒磯の、道理引つ込む無理の世は、今もむかしの夢のあと、たづねて見やれ思ひ寝の、手枕寒し置炬燵。

とやらかした。小走りの下駄の音。がらりと今度こそ格子が明いた。お妾は抜衣紋にした襟頸ばかり驚くほど真白に塗りたて、浅黒い顔をば拭き込んだ煤竹のようにひからせ、銀杏返しの両鬢へ毛筋棒を挿込んだままで、直ぐと長火鉢の向うに据えた朱の溜塗の鏡台の前に坐った。カチリと電燈を捻じる響と共に、黄い光が唐紙の隙間にさす。先生はのそのそ置炬燵から次の間へ這出して有合う長煙管で二、三服煙草を吸いつつ、余念もなくお妾の化粧する様子を眺めた。先生は女が髪を直す時の千姿万態をば、そのあらゆる場合を通じて尽くこれを秩序的に諳じながら、なお飽きないほどの熱心なる観察者である。まず、忍び逢いの小座敷には、刎返した重い夜具へ背をよせかけるように、そして立膝した長襦袢の膝の上か、あるいはまた船底枕の横腹に懐中鏡を立掛けて、かかる場合に用意する黄楊の小櫛を取って先ず二、三度、枕のとがなる鬢の後毛を掻き上げた後は、捻るよう