일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

ja-reading.com

후리가나가 있는 일본 고전을 온라인으로 읽으세요. JLPT 수준으로 골라 보고, 단어를 눌러 뜻을 확인하고, 문장을 번역하세요.

たでくうむし

蓼喰う虫

谷崎 潤一郎

谷崎 潤一郎의 蓼喰う虫(たでくうむし)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 110,066자 · 216화면

아오조라 문고

かも知れないけれども、そんなアテにもならぬ時を待ったところで仕様がないと夫が云えば、「あたしもそう思う」と妻が答えた。子供の愛に惹かされて自分たちの身を埋れ木にするのが愚かしいと云う考にも二人ながら行き着いていた。けれどそこまでは来ていながら、「別れたいのか」と一方が問えば、「あなたはどう?」と一方が問い返す。つまり孰方も別れた方がいいのを知りつつそれだけの勇気がなく、ただ自分たちの弱い気質を呪っては当惑している状態にあった。

夫の腹の中を云えば自分の方から妻を追い出す理由はないし、積極的に出れば出るだけ寝ざめが悪いに違いないから、なるべくならば受け身でありたい。自分はさしあたり誰と結婚したいと云う相手があるのでもないのだが、妻にはそれがあるのだから、妻の方から覚悟をきめてもらいたかった。ところが妻の云い分は、夫にそう云う相手がなく、自分ばかりが幸福になるのでは別れづらい。自分は夫に愛してもらえなかったとは云え、夫を無情な人だとは思っていない。上を望めば切りのない話だが、ずいぶん世間には不仕合わせな妻も多いことだし、それから見れば自分などは愛せられないと云うだけで外に不足はないのでありながら、その夫を捨て子を捨ててまでもと云うほどの気にはなりきれない。