일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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とうそんのぶんがくにうつるしぜん

藤村の文学にうつる自然

宮本 百合子

宮本 百合子의 藤村の文学にうつる自然(とうそんのぶんがくにうつるしぜん)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 6,118자 · 12화면

아오조라 문고

にしろ、やはり『若菜集』に集められた詩と同じく、自然は作者の主観的な感懐の対象とされている。移りゆき、過ぎゆく自然の姿をいたむ心が抽象的にうたわれているのである。

『夏草』には、前の二つの詩集とちがった要素を加えて自然がうたわれ初めているのが見える。愛すべき「小兎のうた」には農村の生活、作物に対する農民の心配と小兎との関係が、人間の側の心持から、写実的に、簡素に修飾すくなくうたわれているのが私達の注目をひく。「うぐひす」には、これまでの詩の華麗流麗な綾に代る人生行路難の暗喩がロマンティックな用語につつまれつつ、はっきり主体をあらわしている。「野路の梅」にも同じ傾きとして、浮薄な世間の毀誉褒貶を憤る心が沁み出ている。これは、『若菜集』によって、俄に盛名をあげた藤村がこれまでと異った身辺の事情・角度から人生の波の危くしのぎがたいのを感じた心の反映として深い興味を覚える。

この境地から脱し、当時の文壇の騒々しさから脱しようとして、二十八歳の詩人藤村は「もっと自分を新鮮に、そして簡素にするところはないか」と求めた。信州小諸「古城のほとり」なる小諸の塾の若い教師として藤村が赴任した内的な理由は、そこにあったと思える。