일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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むし

虫

江戸川 乱歩

江戸川 乱歩의 虫(むし)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 44,053자 · 86화면

아오조라 문고

生地の芙蓉も美しかったけれど、全身に毒々しく化粧をした芙蓉は、一層生前のその人にふさわしくて、云い難き魅力を備えていた。蝕まれて、最早や取返す術もなく思われた、芙蓉のむくろに、この様な生気が残っていたことは、しかもそれが生前の姿にもまして悩ましき魅力を持っていたことは、柾木にとって寧ろ驚異であった。

それから三日ばかりの間、死体に大きな変化もなかったので、柾木は、日に三度食事に降りて来る外は、全く土蔵にとじ籠って、せっぱつまった最後の恋に、明日なき恋人のむくろとさし向いで、気違の様に、泣きわめき、笑い狂った。彼には、それがこの世の終りとも感じられたのである。

その間に、一つ丈け、少し変った出来事があった。ある午後、粉飾せる死体のそばで、疲れ切って泥の様に眠っていた柾木は、婆やが土蔵の入口の所で引いている、呼鈴代りの鳴子の音に目を覚ました。それは来客の時に限って使用することになっていたので、彼は若しや犯罪が発覚したのではないかと、ギョッとして、飛び起ると、芙蓉の死骸に頭から蒲団をかぶせて置いて、ソッと階段を降り、入口の所で暫く耳をすましていたが、思い切って厚い扉を開けた。