후리가나로 읽는 일본 고전
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くものゆめ
蜘蛛の夢
岡本 綺堂
岡本 綺堂의 蜘蛛の夢(くものゆめ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 147,189자 · 298화면
探ってみると、穴の間口はさほどに広くもないが、深さは一間半ほどに達しているらしく、しかも殆んど切っ立てのように掘られてあるので、それから這いあがることは頗る困難であったが、父は泥だらけになってまず無事に這い出した。そのときに草履を片足落したが、それを拾うわけにもいかないので、父は片足に土を踏んで元の縁先まで引っ返して来た。
二
父に呼び起されて、母や女中たちも出て来た。
「早く蝋燭をつけてこい。」
裸蝋燭に火をつけて女中が持って来たのを、心のせくままに父はすぐに持ち出したが、その火は途中で夜風に奪われてしまった。父は舌打ちしてまた戻って来た。
「はだか蠣燭ではいけない。提灯をつけてくれ。」
母は奥へかけ込んで提灯を持ち出して来た。それに蝋燭の火を入れて、父は再び現場へ引っ返したが、さてその穴がどの辺であったか容易に判らなくなった。ひと口に空地といっても、ここだけでも四百坪にあまっていて、そこら一面に高い草が繁っている。さっきは暗やみを夢中で探り歩いたのであるから、どこをどう歩いたのか判らない。倒れている草をたよりにして、そこかここかと提灯をふり照らしてみると、そこにもここにも草の踏み倒された跡があるので、いっこうに見当がつかない。