후리가나로 읽는 일본 고전
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こうじん
行人
夏目 漱石의 行人(こうじん)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 224,801자 · 452화면
岡田は母の遠縁に当る男だけれども、自分の宅では書生同様にしていたから、下女達は自分や自分の兄には遠慮して云い兼ねる事までも、岡田に対してはつけつけと云って退けた。「岡田さんお兼さんがよろしく」などという言葉は、自分も時々耳にした。けれども岡田はいっこう気にもとめない様子だったから、おおかたただの徒事だろうと思っていた。すると岡田は高商を卒業して一人で大阪のある保険会社へ行ってしまった。地位は自分の父が周旋したのだそうである。それから一年ほどして彼はまた飄然として上京した。そうして今度はお兼さんの手を引いて大阪へ下って行った。これも自分の父と母が口を利いて、話を纏めてやったのだそうである。自分はその時富士へ登って甲州路を歩く考えで家にはいなかったが、後でその話を聞いてちょっと驚いた。勘定して見ると、自分が御殿場で下りた汽車と擦れ違って、岡田は新しい細君を迎えるために入京したのである。
お兼さんは格子の前で畳んだ洋傘を、小さい包と一緒に、脇の下に抱えながら玄関から勝手の方に通り抜ける時、ちょっときまりの悪そうな顔をした。その顔は日盛の中を歩いた火気のため、汗を帯びて赤くなっていた。