일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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おつきさまのうた

豊島与志雄童話集

豊島 与志雄

豊島 与志雄의 豊島与志雄童話集(おつきさまのうた)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 162,569자 · 336화면

아오조라 문고

キシさんとチヨ子にとっては、なつかしい故郷でした。白い塔はもとより、山にも木にも草にも、あらゆるものに見覚えがありました。

馬車のまま城の中にはいって、長く待たされて、それから広間に通されました。

荒くれた人たちがおおぜい、酒盛をしていました。

正面にあぐらをかいてる、首領らしい男が、大きなさかずきをおいて、三人のほうをじっとにらんで、いいました。

「手品とか奇術とかをやるというのは、お前達か。ひとつやってみせろ」

キシさんは、ていねいではあるが、きっぱりしたちょうしでたずねました。

「あなたが玄王というお方でございますか」

「なに、玄王だと……玄王はいま病気だ」

「それじゃあ、奇術はまあやめましょう。金銀廟の玄王のところへといって、連れてこられたのですから、玄王の前でまずやらなければ、奇術の神様が怒ります」

「奇術の神様とはなんだ」

「奇術の神様です。私共の奇術は、その神様からさずかった、とうとい術ばかりです。神さまにうそをつくようなことをしてはいけません」

匪賊の首領は、言葉につまってうなりました。そしておこりました。

「ふらちなことをいう奴だ。よし、奇術をしないというなら、ちょうど、五十人ばかりの捕虜がきているから、明日の朝、その首きりの役をさせるぞ」