후리가나로 읽는 일본 고전
ja-reading.com
후리가나가 있는 일본 고전을 온라인으로 읽으세요. JLPT 수준으로 골라 보고, 단어를 눌러 뜻을 확인하고, 문장을 번역하세요.
ろじょう
路上
芥川 竜之介의 路上(ろじょう)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 43,539자 · 87화면
それでも合い間毎に顔を挙げて、これは煩杖をついたまま、滅多にペンを使わないらしい大井の後姿を眺めると、時々昨夜以来の不思議な気分が、カントと彼との間へ靄のように流れこんで来るのを感ぜずにはいられなかった。
だからやがて講義がすんで、机を埋めていた学生たちがぞろぞろ講堂の外へ流れ出すと、彼は入口の石段の上に足を止めて、後から来る大井と一しょになった。大井は相不変ノオト・ブックのはみ出した懐へ、無精らしく両手を突込んでいたが、俊助の顔を見るなりにやにや笑い出して、
「どうした。この間の晩の美人たちは健在か。」と、逆に冷評を浴びせかけた。
二人のまわりには大勢の学生たちが、狭い入口から両側の石段へ、しっきりなく溢れ出していた。俊助は苦笑を漏したまま、大井の言葉には答えないで、ずんずんその石段の一つを下りて行った。そうしてそこに芽を吹いている欅の並木の下へ出ると、始めて大井の方を振り返って、
「君は気がつかなかったか、昨夜東京駅で遇ったのを。」と、探りの一句を投げこんで見た。
二十二
「へええ、東京駅で?」
大井は狼狽したと云うよりも、むしろ決断に迷ったような眼つきをして、狡猾そうにちらりと俊助の顔を窺った。