후리가나로 읽는 일본 고전
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ぐんこくかようしゅう
軍国歌謡集
山川 方夫
山川 方夫의 軍国歌謡集(ぐんこくかようしゅう)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 39,655자 · 80화면
……私は、当時はまだ疎開先の湘南海岸で暮していた家族宛てに、すこし友人の家で勉強する、用件があったら手紙をくれ、手紙で返事をする、とハガキに書いて出した。母はふしょうぶしょう承諾の返事をよこした。
案ずるより生むはやすしとはこのことだ、と呟きながら、私はあんまり簡単に事が運んだのにポカンとして、母のその承諾の手紙を眺めた記憶がある。当時の私自身にさえ、その現実は夢のようだったのだから、いまの私にとり、それがまったく夢の中の出来事のようにしか回想できないのも、あたりまえのことかもしれない。しかし、とにかく私は、そうして、夢の中で暮しはじめたのだ。
磯島大八郎は、一風かわった男だった。私は、「大チャン」と呼んでいたが、彼は料理をつくることが上手で、居候の私にきちんきちんと食事を食わせるのに、責任と熱意とをかんじている様子だった。壁に、牛やクジラや白菜の絵の描かれた円型の紙が貼られていて、彼は毎日それを眺め、ヴィタミンはどう、カルシュウムはどう、蛋白質はどう、と呟きながら栄養価と熱量を計算して、もっぱら栄養のバランスがとれ、カロリーのある食事をつくるのである。