후리가나로 읽는 일본 고전
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ぐんこくかようしゅう
軍国歌謡集
山川 方夫
山川 方夫의 軍国歌謡集(ぐんこくかようしゅう)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 39,655자 · 80화면
ああ 青雲に 花負いて……
いつのまにか、私は立ち上ってしまっていた。大チャンは窓枠に顔を伏せて、声をはなち泣きはじめていた。よく肥った彼の肩の肉が、力ずくで窓枠をつかみ、小刻みにぶるぶるとふるえていた。
私は、言葉を失くしていた。涙できらきらと輝く顔を上げて、大チャンは私を見た。子供のように泣きじゃくりながら、彼はいった。
「……アンタさんは、アンタさんは、知っていたんですね」
無言のまま、私は首を下げた。大チャンは、それからはなにもいわなかった。ただ腕の中に顔をうずめ、泣きつづけた。私は壁によりかかったまま、その夜は徹夜をした。
朝、まどろみからさめたときは、大チャンの姿はなかった。いつものように、薬罐が音をたてているのが聞こえた。
私は、大チャンの最後の心づくしの番茶を一杯ゆっくりと時間をかけて飲んだ。私は、大チャンにも、晴子にも、いや、だれにも許されはしないし、許されるのをあてにすることもしないだろう。そしてまた、私自身、だれも許さないだろう。と私は思った。私は昨夜用意したノートの包みをもって立ち上った。その日は、八月の五日だった。
私は、朝風呂にでも行くようななにげない姿でその下宿を出た。