후리가나로 읽는 일본 고전
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きりのばんしゃ
霧の蕃社
中村 地平
中村 地平의 霧の蕃社(きりのばんしゃ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 28,389자 · 57화면
来るべき運動会の当日を期して蜂起することがモーナルーダオの耕作小屋で決定された時、全社の主な蕃人たちは暴動の計画を暗黙のうちに了解しあっていた。彼らはすべて眼には見えない糸に操られているかのように、ひそかに、かつ整然と戦いの準備をすすめて行った。
既に秋の収穫は完全に終っており、食料は長期の戦いに耐え得る自信が十分に在った。銃器と弾薬とは各戸に所蔵するものは凡てこれを一カ所に集め、食料とともに暗夜を利用して密かにマヘボ付近に在る一大岩窟のなかに運び入れた。なお不足の分は蜂起と同時に分署から奪取する計画である。その予定小銃百五十、弾薬千四百発――
台湾が日本に領有せられてこのかた、その時代まで、蕃人が反逆を試みたのは必ずしもこの時ばかりではなかった。全島にわたってこれに似た計画がいくたびか試みられた。しかしその殆んど全部は未然に発覚され鎮圧されるのが普通であった、素朴で単純な頭脳しかもたない彼等は、団体的に秘密をたもつ、ということが絶対にできない。なかの誰かが必ずうっかり計画の内容をもらしてしまうのである。
しかし、この事件だけは例外であった。彼らは驚くほどの結束力と、細密な計算とで秘密を保ち、計画をおしすすめて行った。