일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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あおべかものがたり

青べか物語

山本 周五郎

山本 周五郎의 青べか物語(あおべかものがたり)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 160,888자 · 317화면

아오조라 문고

――増さんはそれっきり学校をやめたが、通学の船賃だけは貰った。そこの関係はよくわからないが、とにかく六年の卒業期まで、船賃だけはきちんと取り立てたものだ、と平二郎は自分のことのように証言した。

短気で飽きっぽい彼は、次つぎと仕事を変えながら、どんな仕事も一年とは続かず、一年か二年おきくらいに、家をとびだすようになった。どこでなにをしていたのかわからないが、徴兵検査のときも所在不明で、憲兵隊とのあいだにいろいろ面倒なことがあった。一年おくれて検査を受けたとき、背丈が規定の寸法に足りないため兵役をまぬかれたが、徴兵官はくち惜しさのあまり膏汗をながし、「こういう人間をとらないでどんな人間をとるんだ」と云ったそうである。

増さんは二十三の年に結婚した。相手は貝の缶詰工場で働いていた娘で、名はきみの、年は十八歳であった。東北の生れであるが、両親に死なれたので、浦粕にいる遠い親類が引取ったのだという。その親類は漁師をしていて、子供が八人もいたため、きみのも十二の年から働かなければならなかったし、また家族の人たちにもあまり好遇されず、増さんとの結婚も本人は知らなかった。