일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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あおべかものがたり

青べか物語

山本 周五郎

山本 周五郎의 青べか物語(あおべかものがたり)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 160,888자 · 317화면

아오조라 문고

三十年後

江東区の高橋から出ていた通船、葛西、東湾の両汽船とも、ずっと以前に運行をやめ、もっぱらバスの乗り継ぎに切り替えられた、と聞いていたから、タクシーに掛け合ってみると「ゆきましょう」と云うので、安心してでかけた。同伴者の一人は私の若い友人で、某社の編集部員であり、この夏ごろ探訪記事の取材に浦粕へいったことがある。社の車でいったのだそうで、タクシーの運転手がまごついても、彼が道順は知っているだろうと安心していた。

じつを云うと私は少なからずためらったのである。浦粕のノートを連載し始めてから一年、登場する人たちの中にはまだ健在な者も多いだろう。「おわりに」の章でも留さんと出会ってへどもどしたことを記したが、ことによると「青べか物語」を読んで、他人のことなのに自分のことを書かれたと誤解し、手ぐすね引いて待ち構えている、といったような人物もいるかもしれない。そんなごたごたはごめん蒙りたいし、また、浦粕という土地そのものが、私の記憶にあるなつかしいイメージをめちゃめちゃにしてしまうかもしれない、という心配もあった。しかし、ノートを纏めて発表したのを機会に、ぜひもういちど青べかの世界を見にゆきたい、という誘惑のほうが強く、ふと思い立った勢いに乗じてでかけたのであった。