후리가나로 읽는 일본 고전
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あおべかものがたり
青べか物語
山本 周五郎
山本 周五郎의 青べか物語(あおべかものがたり)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 160,888자 · 317화면
「白い人たち」の章に出てくる工場で、建物は昔のままらしく、羽目板もずれてい、柱も曲り、ぜんたいがうしろへのめりそうに歪んで、そうしてすべてが灰白色の粉塵にまみれていた。
「工場主の代が替っただよ」私の問いに対して長が答えた、「いまじゃみんな帽子をかぶってマスクを掛けて働いてるだ、頭の毛やなんぞも生やかしたままだし、もう女で裸になる者なんぞいやしねえだよ」
「堀からこっちには」私は二人の同伴者に云った、「この工場と、事務所と、工員たちの長屋だけしかなかった、あとはずっと百万坪に続いていたんだがね」
「そうだ、あれがいかずちの船大工の工場だっただ」と長が私の問いに答えて、根戸川の対岸を指さした、「あれが工場の跡だよ、もうつぶれちまっただがねえっ」
語尾の「ねえっ」という尻あがりのアクセントに、私の記憶が呼びさまされた。それは紛れもなく、少年「長」のアクセントであった。少ししゃがれた、まっすぐな言葉つき。すぐむきになり、むきになったことをそのままあらわす独特なアクセントであった。――私はその感動を抑えながら、いかずちの船大工の跡を眺めやった。「青べか」を修繕してくれた工場であり、修繕した青べかを早く引取ってくれと催促した工場なのだ。