후리가나로 읽는 일본 고전
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せいしゅんのぎゃくせつ
青春の逆説
織田 作之助
織田 作之助의 青春の逆説(せいしゅんのぎゃくせつ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 162,593자 · 325화면
社長は二階で裸になってせっせっと記事を書いているし、妻君は奥の座敷で針仕事をしながら、居眠りをしたり、煙草を吸いながら虚ろな眼でじっと膝の上の猫を見たりしているし、結局誰も見ているわけでないのに、なぜ園井はこんなに真剣になって仕事をするのかと、豹一は驚いてしまった。
社長と園井が印刷所へ出張校正に行った留守中、豹一が帯封を書いていると、妻君が奥から出て来て、
「毛利はん。済んまへんけど、あんた、一つ手紙書いてくれはれしまへんどっしゃろか」と豹一に手紙の代筆を頼んだ。大津の料理屋で働いている彼女の友達から、近況問合せの手紙が来た、その返事を書いてくれと、彼女は言い、
「どんな風に書きましょう」豹一が訊くと、
「わてのこのお腹のなかにたまってる、いやや、いやや、思う気持を一ぺん正直に書いてほしいんどっせ」そして、彼女はこまごまと、「身の上話」をはじめた。
彼女は大津の料理屋で仲居をしていたが、一昨年社長の先妻が死んだ後釜にはいった。むろん浮いた仲ではない。仲人の口利きで、ちゃんとした見合結婚だったが、二十以上も年の違う社長と結婚する気になったのは、仲人の口で、社長が十年新聞を経営している間に五、六万の金をため、おまけに子供がないという点に心を惹かれたからだった。