후리가나로 읽는 일본 고전
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せいしゅんのぎゃくせつ
青春の逆説
織田 作之助
織田 作之助의 青春の逆説(せいしゅんのぎゃくせつ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 162,593자 · 325화면
四
四
半時間ほど戎橋筋を駈けずりまわったが、紀代子の姿は見つからなかった。おかげで雑閙のなかで女の顔を撲るという不愉快なこともせずに済んだと、ほッとした。が、同時にひどく意気込んでいただけに、がっかりして諦め切れぬ気持が残った。なおも未練たらしくうろつき廻った挙句、魂の抜けたような顔をして喫茶店にはいって行った。
「らっしゃいませ」
ひどくはすっぱな声がしたので、びっくりして顔をあげると、厚化粧をした女の顔が五つ、六つ赤い色の電燈に照らされて、仮面のようにこちらを向いていた。カフェではなかったかと、豹一は思わず入口の方を振り向いたが、カウンターが入口にあるところや、女たちが皆突っ立っているところを見ると、そうでもなさそうだった。しかし、それにしてもまるでカフェのような喫茶店だと思うと、豹一は逃げ出したくなった。この際ミルクホールのようなしょんぼりした喫茶店でぽかんとしているのが適しいのである。が、うかうかと間違ってはいった以上、こそこそ逃出して、似顔画描かなにかと思われては癪だと、ルンバの音を腹立しく聴きながら、隅の方の席へ坐った。
女たちはいずれもあくどい色のイヴニングを着て、ルンバに合せて、妖しく尻を振っていた。